【前編】卒園生座談会「ふらっと帰って来れる居場所」

保育園を卒園した後も、小学6年生までは学童としての活動が続く大きな木。

そして、中高生になってからも保育園のイベントに参加し続けてくれているOBOGも多数います。

今回は、そんな卒園生の3人と、彼らを在園時から見守ってきた副園長を交えて、座談会を行いました。

 

Rさん(高1)

小さい子が好きで、保育園のイベントのお手伝いにもよく来てくれるしっかり者。


Sくん(中3)

親の海外転勤で数年保育園を離れていたが、帰国後、再び学童として参加してくれている。


Kさん(中3)

保育園時代の仲間たちと、環境問題について考えるチームを作って活動中。

インタビュアー

在園児の保護者

 

 

 

◾️保育園時代の記憶

ー保育園で印象に残ってる思い出ってある?楽しかった?

 

Kさん

私はネガティブな記憶は全くないな〜。

行きたくないと思ったことも一度もなかったと思う。毎日楽しかったよ!

 

Rさん

私は正直に言うと、どっちかといえばお休みの日が嬉しいタイプだったかも…(笑)

でも、行ったら行ったで楽しんでたよ。

保育園の頃に遠足で行った昭和記念公園にふとまた行きたくなって、最近学校の友達を誘って一緒に行ってきたよ〜。

 

Sくん

僕はベーゴマが大好きだった記憶がある。

年長で親の転勤でベトナムに引っ越した時も、ベー床とベーゴマは持って行ったくらい!

 

 

 

 

◾️学校の友人関係について思うこと

 

ー大きな木を卒園した後に、自分って大きな木っ子だな〜って思うことあった?

 

Kさん

うーん、色々あるけど…自然の中で過ごしてきたからか、虫への耐性が強い。

教室に虫が入ってくると、みんながキャー!とか言ってるけど、全然大丈夫。

 

Rさん

すごい!私は虫苦手…叫んじゃう側かもしれない(笑)

耐性ってことで言うと、友達の個性を受け止める許容範囲が広い気がする。

 

Sくん & Kさん

あ、それめっちゃわかる!

 

Rさん

例えば、ちょっと周りと違うところがある子が同じ学年にいても、大きな木では何も思わないじゃん?

保育士も特別扱いもしないし、一緒に生活して。

私たちも、それがその子だよねって特別な反応はしないし、自然に仲間で友達だった。

でも、学校で、そういう子がクラスにいた時に、過剰に反応して、いじったり、ばかにしたり、冷やかすってことをしちゃう人たちがいることに驚いた。

 

副園長

そういうことを友達がやってたら、どうしてるの?

 

Rさん

私は、「そのいじりつまんない〜」とか、「ちょっと言い過ぎじゃない?」とか、軽い感じで言う。それで、違う話題を振って空気を変えたり。

正面からぶつかると「なんだお前」ってなるから、ふざけた感じで言うかな。

周りの子がみんな無視してたとしても、「私は別に話しますけど?」って感じでいる。

 

Kさん

うんうん。私も、周りに流されずに、自分は自分って思って接してるな。

 

副園長

それ、すっごく助かってると思うなあ。

やってもらった子は、絶対忘れないと思うよ。

うちの卒園児じゃなくても、優しい子はたくさんいるし、いろんな子がいるんだけどね。

ここにいるみんなはそうやって育ってくれたんだね。

 

—いきなり深い友達関係の話になったね。うちの子も個性強めだから、小学校でみんなみたいな子がクラスにいてくれたらなあって思いながら聞いてたら、ちょっと涙が出そうです。

 

副園長

大丈夫。自分のことをわかってくれる相手を見つける力もついてると思うよ。

 

 

 

 

◾️喧嘩は引きずらない!

 

Sくん

友達関係で言うと、喧嘩したら、その場で言いたいことは言って解決するって意識が、小さい頃からあるなぁって。

喧嘩した後に裏で悪口を言ったりすることはしない。引きずらないようにしてる。

 

—大きな木では、子ども同士の喧嘩が起きても、危ないことがない限りは大人は口を挟まず、子ども同士で解決させようっていうスタイルだもんね。

 

副園長

そうやってお互いを理解して大きくなっていくんだよね〜。

最近は、喧嘩する前に子ども同士を離しちゃう大人が多いんだけど、止めちゃうほうが、感情が出しきれないから余計に引きずるんだよね。だから喧嘩が下手な子どもが多い。

 

Kさん

だからかなあ、保育園時代の友達といるときは、何にも考えてないから、すごく楽だよ。

 

副園長

うちの息子(※卒園生)も同じこと言ってたよ。

 

 

◾️野生の勘

ー他にも、大きな木の影響を感じることある?

 

Rさん

保育園時代に五感を使って自然の中で遊んできたからなのかなと思ってるんだけど、自分の野生の勘が発達してるなって思う時がある。

例えば初めての場所で川遊びしてて、そこからあと一歩行ったら危ない気がするって思ってたら、本当に急に深くなっていたり。

危機察知能力っていうのかな。「あ、これやばいな」っていう直感みたいなのが結構当たるというか。

 

 

Kさん

私も野生の勘は親に褒められる!

何かを選択するとき、自分の感覚や考えでパッと決めるから、友達が何かを選ぶ時に「どっちがいいと思う?決めてー」って頼まれることがよくある。

正解がないことは自分で決めるしかないじゃんって私は思ってるんだけど。

今ってスマホでAIに聞いたらなんでも答えてくれるから、同世代の子で「自分で決められない」子も多いんだよね。

 

—スマホ依存症の子が多いって聞くよね。

 

Kさん

うん、スマホ依存症だなって思う子、学校にもいるよ。

私も小学生の頃はスマホ早く欲しくて、「買って」って親にめちゃねだってたんだ。

でも、いざ持ち始めたら、AIとかスマホに支配されそうな怖さも感じて。

自分は依存するんじゃなくて、活用できる人になりたいって思ってる。

だから、親が早くにスマホを与える親じゃなくて良かったって、今となっては感謝してる。

小さい頃から持ってたら、気がつかないうちに依存してたかもなって思う。

 

 

◾️何かに依存しない自分でいたい

Sくん

友達と集まってる時でも話さずにゲームしているのは、よくあるよね。カラオケに行っても、他の子が歌ってる時に聞かないでずっとスマホ見ていたり。

スマホがないと楽しめないって子は多いと思う。

外で遊ぼうとかスポーツしようって方向に行くことが、あまりないかもしれないなぁ。

 

Kさん

スマホがあると、スマホを使わないで遊ぶ方法が思いつかなくなっちゃうんだよね。

 

Rさん

例えば田んぼ以外何もない田舎に行ったとしても、私はその場を楽しめる自信あるけどなぁ〜(笑)

それを一緒に楽しめる友達って思うと、大きな木の友達が思い浮かぶ!

 

—大きな木は遊具がある場所に行かないし、おもちゃもないから、自分で楽しみ方を見つけるしかなかったもんね。

 

Rさん

スマホが当たり前にある環境だと、遊びを見つけるっていう概念がなくなっちゃうのかもしれないよね。

与えられるもので遊ぶのが当たり前っていうか…。

でも、今の時代、スマホなしでは生きていけないとも思うから、バランスが取れる自分でいたいなぁ。

 

Kさん

スマホだけじゃなく、何かに依存せず、自立していたいなって思う。

スマホに依存してる人は、友達とか他のことにも依存してる子が多いように感じる。

 

副園長

まさに、前頭葉を育てて、自分で自分を制御できるようになるってことは、この保育で目指してることなんだよね。

それには6歳までの基盤が大事だと思ってやってきたから、みんなの話を聞いていると、嬉しいよ。

 

 

 

 

◾️帰って来れる居場所

ーいろんな保育園がある中で、大きな木保育園に親が通わせてくれたことについて、どう思ってる?

 

Rさん

まじ感謝してる!!

Kさん

正解。

Sくん

良かった。

 

ーみんなの反応の速さすごい!(笑)どういうところで思ってるの?

 

Kさん

保育園の友達ともいまだに遊べるのが楽しい!親同士も仲良かったりするのも楽だし、親戚みたいな。

中高生になっても保育園の人と繋がってるって、なかなかないみたいだし、

歳が離れてる友達と一緒に遊んでるのもびっくりされるよ。

 

副園長

うちの保育園は、野外で、あんまり歳とか関係ない遊びしてるから一緒に遊べるんだよねぇ(笑)

 

Rさん

私は、保育園に感謝してることが2つあって。

1つ目は、帰れる居場所があること

私は中学生の時に職場体験で大きな木に三日間お手伝いに来させてもらったのがすっごく楽しくて、それをきっかけに、また保育園のイベントによく参加するようになったんだ。

 

副園長

Rちゃんは自然に小さい子の面倒見てくれるし、遊ぶのも上手いから、本当に助かってるよ。

 

Rさん

でも、卒園したら忙しくなって全然来なくなっちゃう子も多いじゃない?

それでも、すっごく久しぶりに来た子がいたとしても、誰も拒否しないし、

「おかえりー」って笑顔で受け入れてくれるのが嬉しいなーって。

いつでも、ふらっと帰って来れる居場所があるのが良いなって思う。

小学生もさ、夏休みとかに遊びにきてる子が、「やっぱり大きな木は楽しいー」って言ってるのをよく聞くし。

 

副園長

中には、親に言われて渋々来る子もいるんだけどね(笑)

 

—小学6年生までが学童だけど、みんなが中学生・高校生になっても来てくれてるのはすごいよね。

 

Rさん

いつまで来ていいのかな!?行ける時まで行くよ〜(笑)

 

Sくん

学童合宿に行くと、中学生以上はもう大人側っていう扱いになるんだよね。

だから大人と一緒で、小学生を必要以上に手伝うと、「やりすぎだよ、自分でやらせてあげてね」って僕たちも注意されるよ。

小学生が寝た後で、大人に混じって中高生組でいろんな話をするのもすごく楽しい。

 

Rさん

むしろそれが楽しい!学童合宿でいろんな話をして、そこでまた仲良くなったりするよね。

 

 

 

いろいろなことを感じながら、小さい子たちを見守る、大人側の存在に近づいている3人。

後編では、そんな彼らが自分を形作っているもの、リーダーシップとは何か、親との信頼関係など、さらに深いテーマについて語ってくれました。

後編はこちら

 

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